更新日：2019年12月6日

附属図書館ニュースレター

No.112/2019.12

利用者各位

師走の候、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。『ニュースレター』第112号をお届けします。

目次

1. 新PubMed登場！
2. EndNote basicで文献検索結果を管理！
3. 12月～1月の展示は「MeL（電子ブック）」特集！
4. 年末年始の開館について
5. 機関リポジトリ「GINMU」登録状況
6. 新着EBOOK・図書（11月受入分）
7. 『Tea Break』vol.103　～ 百人一首 ～

1.新PubMed登場！

1997年以来、無料で公開されてきた医学関連文献データベース「PubMed」が、このたび大幅な改訂を施し、「新PubMed（外部サイトへリンク）」として装いを新たに公開されました。大きく変わったところは、以下の3点でGoogleライクになっています。

1. モバイルやタブレット機器からの検索に配慮されたシンプルな画面構成になりました。
2. 検索結果の表示順のデフォルト設定が、従来の新着順(Most recent)から適合度順(Best match)に変わりました。
3. 検索結果の一覧表示において、検索語に関連の深い記述部分を抄録(Abstract)中から抜粋して表示するスニペット表示が追加されました。

基本的な機能で旧PubMedと異なるところは以下の点です。

1. 前方一致指定「語根*」(例：「gastro*」)の場合の検索語の語数制限が従来は600語でしたが、制限がなくなりました。その代わり、前方一致指定で抽出された検索語のバリエーションを検索式のDetails(詳細)表示で確認できなくなりました。
2. 検索結果の表示順の設定が、「Best match」または「Most recent」の二種類に減りました。
3. 検索結果の表示形式の設定が、「Summary」または「Abstract」の二種類に減りました。
4. 検索結果のダウンロード形式が、「MEDLINE」形式から「RIS」形式に変わったため、EndNoteなどの文書管理ツールからインポートしやすくなりました。

現時点では、旧PubMed（外部サイトへリンク）も併用して使えますので、いろいろと比べてみてもおもしろいと思います。ただし、検索結果のヒット件数も新旧で異なるケースがありますので、そこは注意が必要です。自然語（思いついた言葉）で検索した場合、例えば「influenza」の場合、新PubMedでは、127,257件、旧PubMedでは、104,891件と新版の方が多くなります（検索日：2019年12月6日）。また、現在判明していますのは、統制語（MeSH用語）を使った検索でも診断サブヘディング「diagnosis」を組み合わせた結果が大きく変わります。例えば「"Influenza, Human/diagnosis"[Mesh]」で検索したときに、新PubMedでは、5,765件、旧PubMedでは、4,831件となります（検索日：2019年12月6日）。

その他、不明な点がございましたら、図書館（内線2293、2292）までお問い合わせください。

2.EndNote basicで文献検索結果を管理！

PubMedや医中誌Webなどで検索した結果を保存しておく場合、保存した文献を検索したり、全文のPDFファイルを付加したり、論文投稿時の引用文献リストを作成したり、二次的に利用するには文書管理ツールが便利です。本学の場合、「EndNote basic」が無料でご利用いただけます。学内ネットワーク環境で利用登録をすることによって、学外からもログインできます。

さて、文献データベースの検索結果を、EndNote basicにインポートする手順をご紹介します。

新PubMed

1. 保存したい文献をチェック後、「Save」ボタンをクリック。「Selection」を指定、「Format」で「RIS」を選んで、保存してください。ファイルの拡張子は「ris」となります。
2. EndNote basicにログインし、「文献の収集＞レファレンスのインポート」を開き、「ファイル」を指定、「インポートオプション」で、「RefMan RIS」を選んでください。「インポート先」を指定して「インポート」ボタンをクリックすれば完了です。

旧PubMed

1. 保存したい文献をチェック後、「Send to」メニューをクリック、「File」をチェックし、「Format」で「MEDLINE」を選んで、保存してください。ファイルの拡張子は「txt」となります。
2. EndNote basicにログインし、「文献の収集＞レファレンスのインポート」を開き、「ファイル」を指定、「インポートオプション」で、「PubMed(NLM)」を選んでください。「インポート先」を指定して「インポート」ボタンをクリックすれば完了です。

医中誌Web

1. 保存したい文献をチェック後、「ダイレクトエクスポート」メニューをクリックし、「EndNote Web」を選んでください。「未整理」のフォルダーに直接保存されます。
2. 直接ではなく、一旦テキストファイルとしてダウンロードする場合、保存したい文献をチェック後、「ダウンロード」メニューをクリックし、出力形式で「Refer/BibIX形式」を選んでください。拡張子は「txt」となります。この場合、一度メモ帳などで保存したファイルを開き、「名前を付けて保存」において、文字コードを「ANSI」から「UTF-8」へ切り替えて保存していただくと文字化けしません。
3. EndNote basicにログインし、「文献の収集＞レファレンスのインポート」を開き、「ファイル」を指定、「インポートオプション」で、「ReferBibIX」を選んでください。「インポート先」を指定して「インポート」ボタンをクリックすれば完了です。

このように文献データベースによって、保存できるファイル形式が異なりますので、「EndNote basic」側で該当するインポートオプションを指定することになります。どうぞご活用ください。

3.12月～1月の展示は「MeL（電子ブック）」特集！

12月の展示は『MeL(Maruzen eBook Library)』（外部サイトへリンク）で提供されている電子Bookを特集！展示中の電子Bookの画像についているQRコードを読み込むと、MeLのトップページが表示されますので、そちらで気になる本のタイトルを検索してみて下さい。検索フィールドは書名・著編者名・目次・本文・件名ISBNから選択可能。本文検索機能はとっても便利です！
また、現在MeLは試読サービスを実施中！12月28日（土曜日）までは、当館で購入してない電子Bookも試読可能です。期間中に記録されたアクセス統計に基づき、新規購入を検討いたしますので、多数のご利用をお待ちしております！
ただし、「試読」ボタンが表示されない場合は、試読対象外のものですのでご了承ください。

4.年末年始の開館について

年末年始の無人開館日および休館日は、下記のとおりです。無人開館日は、1階の入口が施錠されていますので、職員証、学生証を必ずご持参ください。ご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

通常開館日(無人開館への切替、17時)：12月25日(水曜日)～27日(金曜日)
無人開館日：12月28日(土曜日)～30日(月曜日)、1月4日(土曜日)～5日(日曜日)
休館日：12月31日(火曜日)～1月3日(金曜日)

5.機関リポジトリ「GINMU」登録状況

下記の通り新規登録いたしました。URLにアクセスしていただければ全文閲覧する事ができます。

• キャンパスだより　2019年度分（Vol.9、10）

登録件数（2019年12月2日現在）

• 医学部学術雑誌論文　63件
• Journal of Nara Medical Association（奈良医学雑誌）　1323件
• 奈良県立医科大学看護短期大学部紀要　5件
• 奈良県立医科大学医学部看護学科紀要　157件
• HUMANITAS　奈良県立医科大学教養教育紀要　57件
• 研究データ　2件
• 博士論文（医学）　271件（紀要掲載分11件を含む）
• 附属病院学術雑誌論文（医学部掲載分と重複）　3件
• 葦（看護部紀要）　338件
• 附属図書館　31件
• 学報　59件
• キャンパスだより　10件
• まほろばだより　30件
• 女性研究者支援センター成果報告書　1件
• 地域医療連携室だより　15件
• 看護実践・キャリア支援センター通信　14件
• 県民健康増進支援センター機関紙「Health Letter」　9件
• 県費奨学生配置センター機関誌「Glocal(グローカル)」　16件

引き続き図書館ではリポジトリに登録する論文を募集しております。何卒皆様のご協力のほど宜しくお願いいたします。
問い合わせ先は、機関リポジトリ担当、和田（内線2392）、木下（内線2292）までお願いいたします。

6.新着EBOOK・図書（11月受入分）

11月分の新着EBOOK・図書リストを作成しました。

7.『Tea Break』vol.103　～ 百人一首 ～

まもなく、令和最初のお正月。みなさん、お正月の遊びと言えば何を思い出しますか？ 世代によって違いはありますが、50代以上の方であれば、凧(タコ)揚げ、独楽(コマ)回し、羽根つき、そして、室内では、百人一首といったところでしょうか？今回は、そのうち百人一首について、少しふれてみたいと思います。百人一首は、藤原定家が京都の小倉山にある山荘の襖(ふすま)に貼る色紙のために選んだもので、飛鳥時代から、鎌倉時代初期にかけての名歌が、年代順に配列されています。江戸時代入ると、カルタとして一般に親しまれるようになり、現代に至ります。恋愛を歌ったもの、四季の風情を織り込んだもの、様々なものがあります。そんな数々の名歌が、電子ブックで気軽にお楽しみいただけます。原文どおりに解釈するもよし、その奥に秘められたものを探るのもよし、自分なりのユニークな解釈をするもよし。注釈を頼りに古(いにしえ)の世界に思いを巡らせてください。最後に、秋の物悲しさを歌った猿丸太夫(さるまるたいふ)の名歌をご紹介します。この歌は、ふたとおりの解釈ができますよ。

『奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の声聞く時ぞ 秋は悲しき』

＊ヒント＝紅葉を踏み分けたのは誰？

(N)

＊電子ブック［Maruzen eBook Library］百人一首（外部サイトへリンク）

編集後記

今月は、展示の特集と『Tea Break』が、電子ブックに関するもの。いずれも『Maruzen eBook Library』でしたが、本学の電子ブックは、これだけではありませんよ。あのハリソン内科学が、閲覧可能ですし、メディカルオンラインでも、一部の書籍が閲覧できます。ほかにもフリーで閲覧できるものがありますので、図書館のホームページの電子ブックもしくは、オンラインリソースでお確かめください。

記事または図書館に関するご意見、ご感想がございましたら、下記のアドレスまでお寄せください。

e-mail:library@naramed-u.ac.jp

編集・発行

• 奈良県立医科大学附属図書館
  内線：2293
  e-mail:library@naramed-u.ac.jp