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更新日:2022年8月8日
No.144/2022.8
利用者各位
立秋の候、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。『ニュースレター』第144号をお届けします。
7月のウェビナーは6月に開催しましたPubMed基礎編に引き続き、中級編の位置づけでPubMedの統制語であるMeSHについて、2回にわたり解説いたしました。第3回はジャーナルインパクトファクターについて、今年度の動向を交えてご説明いたしました。そして、第4回にはPubMed実践編として、画像診断領域の事例を挙げて、検索結果の多いテーマ及び少ないテーマについてのそれぞれの検索手法をご紹介しました。
見逃した方はぜひアーカイブをご利用ください。
ウェビナーアーカイブ(外部サイトへリンク)は、当館トップページの「学習サポート」からもアクセスしていただけます。
さて、8月は夏休み期間ですので、3回を予定しております。第1回はこの夏に開催された全国の医学図書館員の有志が集って研究成果を発表する「第37回医学情報サービス研究大会(MIS37)(外部サイトへリンク)」へ当館が参加発表した内容を拡張したものです。新型コロナウイルス感染に関するパンデミック当初から1年間の臨床支援ツールのトピックの動向を追った報告をいたします。第2回は、ジャーナルインパクトファクターやほかの評価指標を使った雑誌の評価方法について説明いたします。第3回は今年リニューアルされた電子ブックサービス「Maruzen eBook Library」について変更内容を中心にご紹介いたします。
【図書館ウェビナー】8月のご案内
【第1回】8月10日(水曜日)17時30分~18時
UpToDateとDynaMed:パンデミック初期1年間における情報急増の軌跡
【第2回】8月17日(水曜日)17時30分~18時
ジャーナルの評価の仕方:JIF、PubMed収載誌から
JCR(JIF)収載の意味/PubMed収載の意味/OA誌の評価
【第3回】8月24日(水曜日)17時30分~18時
新しくなったMeL(丸善電子ブック)
6月29日にリニューアルされたMeLについて、ダウンロード方法など変更点をお伝えします。
※事前申し込みは不要です。参加方法の詳細については、毎週ご案内する学内一斉メール「【図書館ウェビナー】8月のご案内」をご覧ください。
新型コロナウイルスは2019年末に突然出現し、2020年3月にWHOからパンデミック宣言されて、瞬く間に広まっていきました。学術情報の世界も同様で、PubMed収録件数を見るだけでも、2020年から急激に件数が増えています。
2019 | 2020 | 2021 | 2022 |
307 | 93,530 | 138,999 | >81,283 |
一方、ジャーナルインパクトファクター(JIF)に注目しますと、今年リリースされたJIF2021年版は、過去2年間2019年及び2020年に発行された文献を2021年に引用した平均引用回数となりますので、新型コロナ関連文献急増の影響を直接受けることは容易に想像できます。実際に世界四大医学誌のJIFの推移は以下の通りです。
誌名 | JIF2019 | JIF2020 | JIF2021 |
Lancet | 60.390 | 79.323 | 202.731 |
NEJM | 74.699 | 91.253 | 176.079 |
JAMA | 45.540 | 56.274 | 157.335 |
BMJ | 30.313 | 39.890 | 93.333 |
いずれの雑誌のJIFも2021年版で急激に増加しています。これまで「Lancet」は、「NEJM」に次ぐ2位でしたが、今年は1位という番狂わせも生じています。
例えば、「Lancet」に掲載された文献が引用された回数のTOP3を見ますと、以下のように2020年2月から3月に発行されたCOVID-19に関するものが連なっています。
このように今後数年のJIFの動向には新型コロナウイルスの影響が大きく作用することが見込まれます。確かに新型コロナウイルスに関する文献が重要なトピックであることは明らかですが、これにより学術雑誌が評価されてしまうことは大きなバイアスが生じてしまうと危惧しています。JIF等の評価指標の特徴をよく理解し、適切に使用することが求められます。
夏休み期間となり、学生の皆様は羽を伸ばしてお過ごしでしょうか。職員の皆様も休暇を利用した旅行などの計画を進行中でしょうか。大人になっても、夏休みは魅力的な言葉だと思っています。楽しい夏でも、案外身近に病気が隠れており、夏休み中の今、復習しませんか?
図書館2階メインデスクにて、「夏場に増加する病気」をテーマに展示を行っています。食中毒、感染症、皮膚疾患、脳梗塞を主に関連書籍を紹介しています。健やかに日々を過ごし、元気いっぱい楽しい夏を満喫してください!図書館で勉強や読書する際にも、こまめな水分補給をお忘れなく!
当館で購読している新聞の保存期間を、3カ月から1年間へ変更いたします。電子版新聞の普及や無料ネットニュースの増加、所蔵スペースの問題、利用状況などを勘案し、これまで新聞の保存期間を3カ月としておりましたが、近年直近1年間の新聞の所蔵についてご質問を受ける機会が増えたため、保存期間を1年間に延長いたします。
当館で購読している新聞は、「朝日新聞」「産経新聞」「日経新聞」「読売新聞」「毎日新聞」の五大紙と奈良県の情報を伝える地方紙「奈良新聞」を合わせた6紙です。当日の朝刊と前日の夕刊は2階閲覧室の新聞ラックに、それより前のものは書庫1層に保管しております。書庫へは当館の利用者であれば自由に入ることが可能です。皆さまのご利用をお待ちしております。
※今年度からの変更となり、現時点で利用可能な新聞は令和4年4月~現在までのものとなります。
下記のとおり新規登録いたしました。URLにアクセスしていただければ全文閲覧する事ができます。
※奈良県立医科大学医学部看護学科紀要からの改題http://hdl.handle.net/10564/4048
計2811件
引き続き図書館ではリポジトリに登録する論文を募集しております。何卒皆様のご協力のほど宜しくお願いいたします。
問い合わせは、附属図書館機関リポジトリ担当、和田(内線2392 tata-rin@naramed-u.ac.jp)、木下(内線2292 kinosita@naramed-u.ac.jp)までお願いいたします。
2022年7月分の新着EBOOK・図書リストを作成しました。
暦の上では秋の始まりとされる「立秋」を過ぎましたが、まだまだ厳しい暑さは続いています。山の日やお盆を控え、世間は夏休み真っ只中という様子ですが、図書館は夏の間も通常運転!普段と変わらずいつも通りのサービスを提供しております。閲覧室で集中して学習したり、気になる図書や雑誌を楽しんだり、パソコンでe-ラーニングを受けたりDVDを見たり、思い思いに自分の時間を過ごしてくださいね。窓口でのご相談もいつでも受け付けております!
記事または図書館に関するご意見、ご感想がございましたら、下記のアドレスまでお寄せください。
e-mail:library@naramed-u.ac.jp
お問い合わせ
公立大学法人奈良県立医科大学 法人企画部 教育支援課 医学情報係
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電話番号:0744-23-9981
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