ホーム > 研究・産学官連携 > お知らせ > 令和6年度 > AMED「革新的がん医療実用化研究事業 適応拡大等による革新的がん治療薬(医薬品)の開発・薬事承認を目指した医師主導治験」に採択されました。
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このたび、本学が進めている、MET阻害剤に獲得耐性を示したMET遺伝子変異陽性進行非小細胞肺癌に対するカボザンチニブの第2相試験(医師主導治験)が、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)が公募した令和6年度「革新的がん医療実用化研究事業」【領域3-3】適応拡大等による革新的がん治療薬(医薬品)の開発・薬事承認を目指した医師主導治験に採択されました。
課題名「MET阻害剤に獲得耐性を示したMET遺伝子変異陽性進行非小細胞肺癌に対するカボザンチニブの第2相試験」
MET遺伝子エクソン14スキップ変異は、METキナーゼを恒常的に活性化させる変異であり、非小細胞肺癌(NSCLC)の約3~4%に見られます。これらの患者を対象としたMETチロシンキナーゼ阻害剤(MET-TKI)の第2相試験に基づいて、テポチニブとカプマチニブの2剤が『MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌』に対して保険償還されています。MET遺伝子エクソン14スキップ変異陽性のNSCLCに対するMET-TKI獲得耐性について検討した前臨床試験では、獲得耐性変異の一部に対してカボザンチニブが感受性を維持していることが報告されており、これらの結果は、MET-TKIによる2次変異に起因する獲得耐性は、異なるタイプのMET-TKIを使用することで克服できる可能性を示唆しています。今回、1次治療でMET-TKIを実施し、標準化学療法に不応となったMET遺伝子エクソン14スキップ変異陽性非小細胞肺癌に対してのカボザンチニブの治療効果が、ドセタキセル単剤等の3次治療の有効性と遜色ない結果が得られるかを前向き臨床試験として検討する意義は大きいと考えられ、MET陽性肺癌の新たな治療法として期待されています。奈良県立医科大学が中心となり、多施設の医師主導治験を本年度中に開始する予定です。
<研究開発代表者>
武田 真幸 (公立大学法人奈良県立医科大学 がんゲノム・腫瘍内科講座 教授)
<AMED掲載ホームページ>
https://www.amed.go.jp/koubo/15/01/1501C_00089.html
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