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佐藤匠徳先生
開催日時 : 2024年2月16日(金)10:00 ~ 16:40
開催場所 : 奈良県立医科大学 厳橿会館 3階(ハイブリッド開催)
公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団(中谷財団)は 東亞医用電子株式会社(現、シスメックス株式会社)の創業者である故中谷太郎氏によって1984年に設立されました。中谷財団では、医工計測技術の先導的な技術開発や、それに関わる人たちの人材育成を目的に「表彰事業」や「助成事業」を実施されています。5年間で総額3億円の支援を実施する「長期大型研究助成」の第2回受賞者に佐藤匠徳教授(寄付講座)が採択され、2019年2月8日に奈良県立医科大学にてVirtual Human Informatix Clinic(V-iCliniX)講座が設置されました。本講座では、これまで計測されてきた生体情報に多器官関連情報を加えた「生体5次元インフォマティクス」により得られる生体情報(「知」の創出)を利用することで、疾患の予兆や重症化、全身網羅的な医薬品の効果・副作用について痛みをともなうことなく、リアルタイムで予測できる技術を開発(「もの」の創出)し、さらに、本研究を通じて、医工計測・数理情報と臨床医学に精通するマルチリンガル研究者、地球規模で考え(グローバル)、地域社会・経済に貢献(ローカル)するグローカル人材の育成(「人」の創出)を目的とした活動が進められてきました。事業の開始から5年が経過し、2024年3月31日にV-iCliniX講座は終了を迎えます。2024年2月16日に開催された最終報告会では、第一部としてV-iCliniX講座での研究成果の発表があり、続いて第二部では”and beyond”と題して佐藤教授がこの5年間で奈良医大にまかれた研究の種と築かれた人脈をどのように育てていくかその未来像がV-iCliniX講座(未来基礎医学講座 兼任) 准教授の森英一朗先生をオーガナイザーとして発表されました。参加者からは発表に対して熱心な質問が続き、時間があっという間に過ぎていきました。また、会の最後には懇親会も催され、おいしい料理と共に引き続き研究の話で盛り上がりを見せていました。熱量にあふれた大変有意義な会でした。
・プログラム
・開会挨拶
(公財)中谷医工計測技術振興財団 代表理事 家次 恒 様
中谷財団代表理事である家次恒様より、開会のご挨拶を頂きました。本財団の設立の経緯や目的をご説明いただき、財団創立40周年を迎えるにあたり、事業領域を従来の「医工計測技術」から「BME(Bio Medical Engineering)分野 ~ 生命科学と理工学の 融合境界領域 ~」に拡大するとともに、新たに「神戸賞」を設立されたとのご紹介がありました。2019年から第2回長期大型研究助成として支援してきた佐藤匠徳教授によるV-iCliniX講座の最終成果報告会を本日迎え、大変楽しみにされているとご挨拶いただきました。また、これまで本財団を支えていた大学関係者各位に感謝の言葉が述べられました。
・V-iCliniX講座挨拶
奈良県立医科大学 V-iCliniX講座 佐藤 匠徳 教授
佐藤教授から中谷医工計測技術振興計測財団へのこれまでの支援に関する謝辞が述べられた後、今回の最終成果報告会のプログラムに関するご説明がありました。
【講演】 (敬称略)
(座長:口腔外科 桐田 忠昭)
・ATR/V-iCliniX 浦山 恭次
「Salivary proteins of low complexity sequences for distant organ-homeostasis」
・ATR/V-iCliniX 小沢 哲
「Physics-informed neural network (PINNs)のバイオインフォマティクスへの応用」
・ATR/V-iCliniX 手島 健吾
「On the death check-points of the multi-organ system」
(座長:腎臓内科 鶴屋 和彦)
・奈良県立医科大学 腎臓内科 江里口 雅裕
「腎臓病における唾液腺-骨連関」
(座長:V-iCliniX 佐藤 匠徳)
・東京工業大学 徳田 崇
「多角的生体センシング・メディケーションのための生体埋込デバイス」
・東京都立大学 成川 礼
「哺乳類生体内で利用可能なリン酸バイオセンサーの開発」
・物質・材料研究機構 土井 康太郎
「電気化学的手法を用いたリン酸イオンセンサの開発」
and Beyond概要説明
奈良県立医科大学 V-iCliniX 森 英一朗
「分子の動きをミルことによる創薬」
(座長:V-iCliniX 森 英一朗)
奈良県立医科大学 学長 細井 裕司
「軟骨伝導聴覚とMBT(Medicine-Based Town)」
産業技術総合研究所 冨田 峻介
「光パターンを基にバイオサンプルの複雑性を読解する分析技術「Chemical tongue」」
徳島大学 齋尾 智英
「生命を駆動する動的相互作用の機序解明」
(座長:脳神経内科 杉江 和馬)
奈良県立医科大学 脳神経内科 井口 直彦
「ジンクフィンガードメインはLCドメインポリマーを認識する」
(座長:解剖学第二 和中 明生)
奈良県立医科大学 解剖学第二 田中 達英
「神経免疫連関による痛覚制御の新しいメカニズム」
(座長:血栓止血分子病態学 嶋 緑倫)
奈良県立医科大学 血液内科 松本 雅則
「地方公立単科大学での抗体製剤の開発-血栓症研究から出血症治療薬」
閉会挨拶
奈良県立医科大学 V-iCliniX 佐藤 匠徳
以上
研究力向上支援センター特命教授・URA 上村陽一郎
URA 垣脇成光
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